平凡な小学校生活に価値が
「ケンちゃん」シリーズがDVD化されない理由はよく分りません。
「出演者全員の承諾」がなければDVD化はできないとされていますが、DVD化されてから出演者が人伝にDVD化を知ったという事例も聞きます。
ただ、「ケンちゃん」シリーズのOPがYoutubeからも削除されていますし、「相当ガードが堅い」という印象は受けます。
「じゃんけんケンちゃん」では、OPで小学校生活を歌い込んだのですよね。
緑のおばさん、テスト、給食…。
小学生であること自体に値打ちがある、というような作品だったと思います。
私はまだ幼稚園にも上がっていなかったため、多くのことは覚えていません。
「戦争を知らない子供たち」を初めて知ったのは、「ケーキ屋ケンちゃん」を見ていてだったような記憶があります。
こちらは大韓民国1970k㎐
韓国の1970年代の生活ぶりを再現して見せる展示会が、ソウル中心部の世宗文化会館であったそうです。
それがネット上で紹介され、私も興味深く拝見しました。
韓国の庶民の生活空間を再現して見せ、そこにあるのはアナログラジオ、ミシン、そうして肌身離さず持ち続けている祖先の位牌。
母子家庭のイメージだな、と思いました。
この時代の韓国は、所得はコートジボアール並みで、政治に対する不満を口にしたらそのまま逮捕、いつ北に攻められるか分からない、という大変な時期だったのです。
ただ、この時期の日本は、フジテレビが娯楽路線に舵を切る直前で、韓国マスコミの健全路線が私には輝いて見えていました。
クールジャパンの対象拡大?
先日、東京都の小池百合子知事が、ハロウィーンに合わせてコスプレを行ったそうです。
それが何と、「リボンの騎士」。
私の同僚(女性)が、60歳を過ぎてなお働いているのですが、小池知事と同じ1953年生まれです。
その方は、幼少の頃「勉強をしていたから、漫画など読まなかった」と仰るのですが、懐かしい漫画を強いて挙げるなら「リボンの騎士」だ、と仰っていました。
世代は争えないと思います。
今回、小池知事が「リボンの騎士」でコスプレしたことは、クールジャパンの対象を拡大する可能性があるな、とも感じています。
何も、今風の作品でなくてもいいのです。
東京都が、これを契機に、埋もれた古い作品の「クールジャパンへの推薦事業」でも行ってくれたらいいと思います。
売れそうもない古い作品でも、東京都からクールジャパン認定を受けられれば、再脚光を浴びることになるでしょう。
昭和後期の児童向け実写ドラマ
昭和時代の後期(70~80年代)、児童向けのテレビ番組が数多く放映していました。現在の地上波テレビでは、辛うじて児童向けのアニメ作品は放映されているものの、児童向け実写ドラマは壊滅状態です。ゴールデンタイムに児童ドラマが放映されていたのははるか昔の話のように感じてしまいます。
新作が作られない状況では、今のこどもたちに昭和後期の児童向け作品を鑑賞できる接点が必要になってきます。スカパーを契約するか、DVDを購入するか、もしかしたら最近ではネットで鑑賞することも徐々に増えてきてるのかもしれません。
こどもが主人公の実写ドラマの金字塔といえば、『ケンちゃんシリーズ』や『あばれはっちゃく』でしょう。『あばれはっちゃく』は、以前スカパーで、3代目まで放映されましたが4代目以降は放映されませんでした。それでも、その後、5代目まで全てDVD化されました。
DVDを購入すれば『あばれはっちゃく』はいつでも見れる環境になったのは大変喜ばしいです。ただ逆に言えば購入しないと見れないということでもあります。かつてのようにゴールデンタイムで、『あばれはっちゃく』のような児童ドラマが誰もが見れる状況になってほしいものです。
現在全く見ることができないのは、『ケンちゃんシリーズ』でしょう。前身である『チャコねえちゃん』に関しては、全話ではないもののDVD化されてますが、『ケンちゃんシリーズ』は一向にDVD化されてません。
スカパーでも、初代ケンちゃん役である宮脇康之くん主演のシリーズは放映されたものの、弟役や2代目ケンちゃん役の岡浩也くんが登場するシリーズは、一向に放映されません。
本会は、こども目線に立った日常が描かれている昭和後期の児童作品を、今のこどもたちにも鑑賞できるような環境を作りたいです。『ガキ大将行進曲』の上映会を実施しているのも、その一環です。現在見る術がない特に2代目ケンちゃん役の岡ケンちゃんシリーズを何らかの形で見れるように各関係者に働きかけたいと考えています。
星飛雄馬 まだ若手
朝日新聞9月17日付に、声優の古谷徹さんに対するインタビュー記事が掲載されていました。
日本青少年教育研究所所長の仙石保さんが、「巨人の星」を真面目ヒーローの代表と捉えています。
その一方で「キン肉マン」をおふざけヒーローの代表と捉え、「ヒーロー像が逆転した」と指摘されていらっしゃいます。
その古いほうのヒーローの声の出演をされた方ですから、すっかり老人なのかと思っていました。
1953年生まれ、現在63歳。
「還暦を過ぎたという実感がない。」
「若い声優をライバルだと思っている。」
嬉しいですね。
勤め人には定年制度があるため、還暦と同時に強制的に引退させられ、後進に道を譲らされます。
そうして、ヒーロー像の逆転が、短期間に起きていることに驚かされます。
「巨人の星」の時代と、「キン肉マン」の時代とでは、15年しか違わないのです。
今から15年前と言えば、イスラム過激派が跋扈していたし、サッカー文化が隆盛していたし、今とどれだけヒーロー像が変わっているでしょうか。
昭和後期の文化は、平成文化に辿り着くための助走のような期間であったと考えてしまうことはありませんか。