『先生は一年生』その1 「風船が運んできた人!?」(1981年12月16日放映)
東円(榊原郁恵)のクラスが風船を飛ばし、返事を求める手紙を添えたことから、数通の返信があります。
東大の学生だと言う森岡洋平から返事があり、中川毅が飛ばした風船を拾ったということです。
森岡が昼休みに学校を訪問して来ることになりました。
教頭は、「授業中に、そんな見ず知らずの人を児童に接触させるわけには行かない」と反対したものの、円が「こどもに夢を与えてくれた東大の学生の森岡君だ」と反論し、何かあったら円が責任を取ることにして森岡の4年4組訪問を実現させます。
こどもたちは、クラッカーを鳴らして森岡を歓迎しました。
森岡は、中川の家に泊めてもらうことになりました。
しかし、森岡が帰った後、中川の家では財布に入れてあった現金を紛失していることを確認しました。
東大に森岡という学生がいないことも判明しました。
森岡は、東大を3回受けて3回落ちていたのです。
森岡は、4年4組を再び訪れ、こどもたちに謝罪します。
こどもたちから森岡に向けて消しゴムのかすが投げ付けられました。
森岡を警察に連れて行くべきか、行かざるべきかで紛糾したところ、中川が「風船を飛ばしたら、また拾って下さい」と表明します。
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いかがですか。
森岡役は、三波豊和さんが演じています。
この時期、三波さんは<教育学部の学生>役を演じることが多く、2~3年後には<新米の小学校教員>役を演じることが多かったと記憶しています。
小学生との相性がいい俳優だったようです。
偶然の出会いは、信用していいか悪いかの判断に苦しみます。
慎重な人や臆病な人は信用しないほうを選ぶでしょうし、好奇心の強い人や楽天的な人は信用するほうを選ぶでしょう。
この物語では、信用するほうを選んだ円が馬鹿を見てしまいます。
「風船を飛ばしたら、また拾って下さい」という中川の言葉が胸に刺さります。
今回は縁がなかったけれども、また縁があったらその時は是非・・・ということでしょう。
しかし、中川がまた飛ばした風船を、また森岡が拾う確率はゼロとも言えるでしょう。
せっかくの縁を、つまらない欲のために台無しにするな、という教訓であると思います。
平凡な小学校生活に価値が
「ケンちゃん」シリーズがDVD化されない理由はよく分りません。
「出演者全員の承諾」がなければDVD化はできないとされていますが、DVD化されてから出演者が人伝にDVD化を知ったという事例も聞きます。
ただ、「ケンちゃん」シリーズのOPがYoutubeからも削除されていますし、「相当ガードが堅い」という印象は受けます。
「じゃんけんケンちゃん」では、OPで小学校生活を歌い込んだのですよね。
緑のおばさん、テスト、給食…。
小学生であること自体に値打ちがある、というような作品だったと思います。
私はまだ幼稚園にも上がっていなかったため、多くのことは覚えていません。
「戦争を知らない子供たち」を初めて知ったのは、「ケーキ屋ケンちゃん」を見ていてだったような記憶があります。
こちらは大韓民国1970k㎐
韓国の1970年代の生活ぶりを再現して見せる展示会が、ソウル中心部の世宗文化会館であったそうです。
それがネット上で紹介され、私も興味深く拝見しました。
韓国の庶民の生活空間を再現して見せ、そこにあるのはアナログラジオ、ミシン、そうして肌身離さず持ち続けている祖先の位牌。
母子家庭のイメージだな、と思いました。
この時代の韓国は、所得はコートジボアール並みで、政治に対する不満を口にしたらそのまま逮捕、いつ北に攻められるか分からない、という大変な時期だったのです。
ただ、この時期の日本は、フジテレビが娯楽路線に舵を切る直前で、韓国マスコミの健全路線が私には輝いて見えていました。
クールジャパンの対象拡大?
先日、東京都の小池百合子知事が、ハロウィーンに合わせてコスプレを行ったそうです。
それが何と、「リボンの騎士」。
私の同僚(女性)が、60歳を過ぎてなお働いているのですが、小池知事と同じ1953年生まれです。
その方は、幼少の頃「勉強をしていたから、漫画など読まなかった」と仰るのですが、懐かしい漫画を強いて挙げるなら「リボンの騎士」だ、と仰っていました。
世代は争えないと思います。
今回、小池知事が「リボンの騎士」でコスプレしたことは、クールジャパンの対象を拡大する可能性があるな、とも感じています。
何も、今風の作品でなくてもいいのです。
東京都が、これを契機に、埋もれた古い作品の「クールジャパンへの推薦事業」でも行ってくれたらいいと思います。
売れそうもない古い作品でも、東京都からクールジャパン認定を受けられれば、再脚光を浴びることになるでしょう。
昭和後期の児童向け実写ドラマ
昭和時代の後期(70~80年代)、児童向けのテレビ番組が数多く放映していました。現在の地上波テレビでは、辛うじて児童向けのアニメ作品は放映されているものの、児童向け実写ドラマは壊滅状態です。ゴールデンタイムに児童ドラマが放映されていたのははるか昔の話のように感じてしまいます。
新作が作られない状況では、今のこどもたちに昭和後期の児童向け作品を鑑賞できる接点が必要になってきます。スカパーを契約するか、DVDを購入するか、もしかしたら最近ではネットで鑑賞することも徐々に増えてきてるのかもしれません。
こどもが主人公の実写ドラマの金字塔といえば、『ケンちゃんシリーズ』や『あばれはっちゃく』でしょう。『あばれはっちゃく』は、以前スカパーで、3代目まで放映されましたが4代目以降は放映されませんでした。それでも、その後、5代目まで全てDVD化されました。
DVDを購入すれば『あばれはっちゃく』はいつでも見れる環境になったのは大変喜ばしいです。ただ逆に言えば購入しないと見れないということでもあります。かつてのようにゴールデンタイムで、『あばれはっちゃく』のような児童ドラマが誰もが見れる状況になってほしいものです。
現在全く見ることができないのは、『ケンちゃんシリーズ』でしょう。前身である『チャコねえちゃん』に関しては、全話ではないもののDVD化されてますが、『ケンちゃんシリーズ』は一向にDVD化されてません。
スカパーでも、初代ケンちゃん役である宮脇康之くん主演のシリーズは放映されたものの、弟役や2代目ケンちゃん役の岡浩也くんが登場するシリーズは、一向に放映されません。
本会は、こども目線に立った日常が描かれている昭和後期の児童作品を、今のこどもたちにも鑑賞できるような環境を作りたいです。『ガキ大将行進曲』の上映会を実施しているのも、その一環です。現在見る術がない特に2代目ケンちゃん役の岡ケンちゃんシリーズを何らかの形で見れるように各関係者に働きかけたいと考えています。