昭和後期こどもの歴史研究会

平成時代の社会変化で、その直前の昭和後期こどもの歴史は忘れられています。お金にならないため、企業も投資したがりません。人間の幸福感の問題として、昭和後期のこどもの文化を、現在のこどもたちに伝えていく努力をしたいです。昭和後期のこどもの文化に幸福を感じる現在のこどもを、一人でも育てられたら嬉しいです。

戦後の児童大衆文化

国立民俗歴史博物館に行って来ました。

京成佐倉へは、我が家から2時間以上掛かるのですが、企画展「1968年-無数の問いの噴出の時代」が今日までだったので、思い切って出掛けることにしました。

この時期に学生運動を担った人たちは、昭和後期のこどもに教えた教員、あるいは昭和後期にテレビに出て来た正義の味方と同世代だと思われます。

この世代の人たちの価値観に基づいて、現在のこどもを育てるべきであるとも言えます。

常設展にも目を奪われました。

特に印象に残ったコーナーが、「大衆文化に見る戦後のイメージ」。

10年刻みの学校給食の再現に関心を持ちました。

50年代は、脱脂粉乳に、コッペパンに、鯨の竜田揚げ。50年代の生まれの人で、あの時代の嫌な点として「嫌いな鯨を無理やり食べさせられた」経験を挙げた人がいましたが、この給食の思い出であると考えられます。私でも古いと感じます。

60年代は、脱脂粉乳と牛乳半々に食パン、ハンバーグ、みかん。まだ木造校舎が主流だったでしょうね。

70年代は、完全牛乳にミートスパゲティー、ババロア。私の子供時代の学校給食であり、私が小学校中学年だった頃に食の貧しさは一掃されたと考えていいでしょう。むしろ1975年の栄養バランスは、農林水産省が「日本型食生活」と命名してモデル化しようとしたくらいです。

長谷邦夫さんが作画した「怪物くん」が陳列してありました。

隣で見ていた若い女性たちが、「わ~、怪物くん!」と歓声を上げていました。

共有するものがなさそうなのに、共有するものがあったら新鮮なのでしょうね。